大手電力の値上げラッシュバナー

2023年11月最新:大手電力会社の規制料金の値上げで何が起きた?

結局どういう原因のもとで電気代の値上げが起きたのか、まだピンと来ていないタコ友予備軍の皆さんへ

「大手電力会社が値上げしてたけど、結局いまだにどこが変わったか分からない…」
「燃料費調整額を比べると、オクトパスって高くない?」
巷からのこんな声、あんな声、私たちオクトパスのもとにも届いています。


今年の夏、大手電力7社(北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中国電力・四国電力・沖縄電力)が標準的な料金プランとして提供してきた「規制料金」の値上げを発表・実施しました。


冬、電力使用量が増える前に、お得な電力会社に乗り換えたい、少しでも電気代を節約したいと思っている方も多いのでは?
この記事ではそんなタコ友の皆さんの思いに向き合い、今年行われた値上げの裏側、そしてオクトパスと比べたらどうなの?と皆さんの気になっている点について、お伝えしていきます。

まずはおさらい:電気料金のしくみ

今回のトピックをお話しする上で、思い出してほしいのが電気料金のしくみ。
① 基本料金 + ② 電力量料金 + ③ 燃料費調整額 + ④ 再エネ賦課金 + あれば… ⑤ 割引など
多くの会社の電気料金は、主に5つの要素で構成をされています。
これを改めて念頭にいれておいてください。 👉 詳細はコチラ:電気料金ってどうやって見たらいいの?


大手電力会社の規制料金、どこが変わった?

今回の大手電力会社のいずれも値上げに関する変更点としては同じであるため、下記、東京電力のもっとも一般的な規制料金プラン「従量電灯B」における今回の値上げ変更前後の変化をもとにお話しいたします。

1. 基本料金 → 変化なし
2. 電力量料金 → 下記の通り大幅な変化が 💥 (③と関連しています)

電力量料金の表3. 燃料費調整 → 基準燃料価格に大幅な変化!燃料費調整額の計算方法自体も変更がありました。
基準燃料価格の表
表からでは、具体的な価格イメージが湧きにくいので、例えば今年の8月に40Aで300kWh使った場合の旧料金と新料金の支払額を比較してみます。
(以下 ① 基本料金、② 電力量料金、③ 燃料費調整額、④ 再エネ賦課金)

旧料金:① 1180.96円 + ② 25.04 × 120 + 31.64 × 180 + ③ 5.22 × 300 + ④ 1.40 × 300 = 10,300円
最後に政府の補助金(1kWhあたり7円の値引き)を考慮すると、8,200円


新料金: ① 1180.96円 + ② 30.00 × 120 + 36.60 × 180 + ③ -4.21 × 300 + ④ 1.40 × 300 = 10,525円
最後に政府の補助金を(1kWhあたり7円の値引き)考慮すると、8,425円

つまり、値上げ額は225円となります。

😮 あれ?

こうしてみてみると、騒いでいたほど、値上げしていない気がしますよね?


大切なのはここから!

今回の値上げの目的は?

大きな目的の一つとして、燃料価格が高騰した際に大手電力会社が損失を被らない料金体系をつくることが挙げられます。

実は、大手電力会社の規制料金の燃料費調整額には「上限」が存在します。
先程お話した通り、通常、その時の燃料価格が基準燃料価格を上回っていれば上回った分に比例して燃料費調整額は請求されるのですが、大手電力会社は燃料価格が基準燃料価格の1.5倍を超えると、1.5倍を超えた分は燃料費調整額に反映されないルールになっています。
つまり、昨今の国際情勢などで燃料価格が高騰し、基準燃料価格の1.5倍を超えてしまうと、その分大手電力会社は自ら費用を持ち出す(= 損失を被る)わけです。


しかし、今回、基準燃料価格が従来よりも非常に高く設定されました。
このことにより、基準燃料価格の1.5倍相当の上限燃料価格も大きく値上がりするため、燃料価格が上限を超えてしまう可能性は低くなります。
今回値上げを行った7社は将来的に起こり得る燃料価格高騰時に備えた料金体系を作りたかったと言えるのです。


オクトパスエナジーと比較するとどうなる?

オクトパスエナジーは大手電力会社の値上げに合わせた料金プランの変更(燃料費調整額の計算方法の変更含む)を行っておりません。
この変更は少なからずお客さまに混乱を招くものである、と判断したためです。

ただ、結果として大手電力会社との料金を比較しづらくなってしまっているのも事実です。
さらに、大手電力会社の中には、政府の激変緩和措置の割引分(オクトパスでは「電撃値引き」と呼んでいます)を燃料費調整額の中に含めて表示しているケースもあり、より分かりづらくなっています。

オクトパスのウェブサイトの料金シミュレーションでは、お住まいの地域に合わせた電力量料金が表示されますので、ぜひお手元の検針表と比較してみてください。
燃料価格の状況により、金額は毎月変動がありますので、ひと月だけで判断するのではなく、複数月で比較をするのがオススメです。

料金シミュレーションで出た料金をはじめ、もっと詳しく確認、相談したいときはいつでもお気軽にお問い合わせ🙂


Love and Power.

#オクトパスエナジー

投稿日2023年11月24日

投稿者

Miyoshi Nakamura

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