電気代にまつわる各種料金改定が続々と始まっています。この春〜初夏にかけての電気代トピックスを復習しましょう。
タコ友の皆さん、国民の皆さんに関係あること その①:
まずは大前提の復習から。再エネ賦課金(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)はご契約の電力会社・プランに関わらず、全ての電気の契約者が支払う必要があります。 この賦課金は前年の実績に基づいて改定されるため、毎年変動があります。
今年の4月までは1.4円/kWhだったこの賦課金は、この5月の請求分より3.49円/kWhと約2円/kWhほどの値上げとなります。
その真相やいかに、ということですが、最初に種明かしをするならば、2023年の数値が異常値であったということをお伝えします。
では、なぜ昨年が異常値だったかというと、皆さんも記憶に新しい、一昨年の2022年が日本中で、世界中で、電気代の高騰という緊急事態が発生したためです。
「再エネ賦課金」はこのような式によって数値が定められています。
2023年は、電気代の高騰(= 化石燃料の市場価格の高騰)があったことから、② 市場 / 小売電気事業者への売電収入 + 事務費用 が増えたため、再エネ賦課金が減額になったというわけなのです。
具体的な数値・実績で見ると…
2022年: ( ① 4兆2,033億円 - ② 1兆4,609億円 + 17億円 ) ÷ ③ 7,943億kWh = 3.45円 / kWh
2023年: ( ① 4兆7,477億円 - ② 3兆6,353億円 + 9億円 ) ÷ ③ 7,946億kWh = 1.4円 / kWh
こちらをみると ② の数値に大きく差が出ていることが分かりますよね。これが異常値となった昨年の実態です。
一方、今年においては昨年の電気代高騰に落ち着きが見られたことから、ここ数年の通常値とほぼほぼ同じくらいに戻ったというわけです。
再エネ賦課金って?
これまでにも何度か出てきているキーワードではありますが、ここで今一度振り返りましょう。
とっても噛み砕いていうならば、国が再エネの拡大を進めるために国民に課している料金といえます。
国がなぜそこまでして再エネをサポートするのか? 👉 私たちが日々生活する地球をこれからも守り続けることはもちろんですが、日本のエネルギー自給率をあげるという狙いもあります。(ちなみに現状はなんと11.3%…💦 *) 万が一の有事の際、各種資源が他国からもらえらなくなったらと考えるととっても恐ろしいですよね…
*参照:資源エネルギー庁ウェブサイト
タコ友の皆さん、国民の皆さまに関係あること その②:
2023年1月使用 / 2月検針・請求分からスタートした国の政策「電気・ガス価格激変緩和対策事業」(オクトパスでは電撃 ⚡ 値引きと名付けていました)が2024年5月使用 / 6月検針・請求分でついに打ち切りに。
心配? − 確かに、これまで継続的に割引かれていた分がなくなってしまうと割高に感じてしまうかもしれませんが、これからもオクトパスでは継続的に友達紹介割、電力使用のピークとなる夏・冬には節電チャレンジなどの施策をご用意し、グリーンな電気を少しでもお安く使っていただけるように、できることは手を尽くしていきます。(なんせ8本 🐙 もありますからね!)
もし、毎月の使用量が多めならば、シンプルオクトパスを選ぶのもおすすめ!電気を使った分にだけ、単一単価で電気代を請求していきます。
最後に…タコ友の皆さんには今現在直接的には関係ないけど、知っておこう!:
この4月から大手電力の料金改定が発表され、ニュースで話題にあがりましたよね。
そう、こちらは大手電力(北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中国電力・四国電力・沖縄電力)の話ではありますが、一旦何が起きて料金改定になっているのかは確認しておきましょう。
「託送料金」の改定が主だった理由です。
こちらも以前に出てきたキーワードではありますがおさらいを。
託送料金は、例えるならば、高速料金のようなもの。何かを遠くの人のもとへ届けたいと思って車を出すならば、高速道路を通る必要があり、そしてそこでは料金の支払いがついてくるはずです。今回この料金の改定が、大手電力の料金改定に影響しているのです。
設備の老朽化・自然災害への対策、そして再エネの拡大に向けて、大きな投資が必要とされています。
託送料金を管理する送配電事業者の事業は規制分野とされるため、必要以上の収益を生み出すこと、非効率な事業や投資を行うことはなかなかできません。
そこで、昨年2023年度から、送配電事業者の収入に一定の上限を設定する「レベニューキャップ制度」という新しい制度が導入されました。
併せて、この4月から新しく導入されたのが「発電側課金」という仕組みです。 この仕組みは託送料金の担い手を、これまで小売事業者(私たちオクトパスエナジーのように、お客さまと契約を結び電気をお届けする事業者ですね)だけだったものを、発電事業者にも広げることになりました。
その結果、小売事業者が負担する託送料金が下がったところから、お客さまへ還元しよう!という動きが生まれ、今回の大手電力の電気料金の改定につながっているのです。
じゃあ、当然、改定された料金は安くなるということだよね? と、思いますよね。でも、ここでカラクリがあるのです😰
「発電事業者が新たに託送料金の担い手になった = 支払うことになった」
では、発電事業者はこの料金をどこから捻出するのか・・?ということです。勘がいいあなたはもうお気づきかも。
発電してできた電気の売電価格を調整して、この料金を捻出することになりました。場合によっては、小売事業者はこれまでよりも高い料金で電気を仕入れる必要がある、ということになります。
小売事業者が払う託送料金は下がったものの、小売事業者が発電事業者に払う電気の調達価格は上がる可能性があるのです。
その分がプラスに出た電力会社では「値上げ」となり、その分がマイナスに出た電力会社では「値下げ」となったというわけです。
ここまでのご説明がこれからの電気料金にどんな変化が出てくるかの事前チェックとなったならば何よりです。
このほかにも請求書の内容やご家庭の電気に関して気になることが出てきたら、すぐにチーム・オクトパスへご相談くださいね。
Love and Power,
投稿日2024年4月23日
投稿者
Miyoshi Nakamura